今回は、母ちゃんが心療内科を予約するまでの話だよ(≧∇≦)/
1歳半健診が終わり、子ども3人のドタバタ夏休みが終わり、2学期が始まった。
このころから母ちゃんは揺れ始めた。
オイラにはできることがたくさんあったから、発達障害ではないという気持ち。
だけど言葉が遅い・消える。指さしもしない。発達障害が隠れているかもしれないという気持ちの間で。
「今は周りへの興味が薄いだけで、興味がわいたら一気に言葉も増えるんじゃないか」と思いながらも、発達障害(自閉症スペクトラム)を疑って様子を注意深く観察していたらしい。
▼母ちゃんは大学で発達心理・発達障害も学んでたし、『光とともに』や『ギュッと抱きしめたい』っていう自閉症スペクトラムの子どもの本を読んでたから自閉症について知識があったんだよね。
「言葉の遅れ・バイバイやこんにちは等のあいさつのジェスチャーをしない」以外にも、オイラはクレーンと呼ばれる自閉症児によくみられることをしていた。
クレーンっていうのは、母ちゃんの手や指を使って自分のやりたいことをする様子がクレーンっぽくて名付けられた現象らしい。
なにか困ったことがあれば、母ちゃんの手や指をそこにもっていけば解決するもんね♪
ただ、これも定型発達児にも見られる現象だったから母ちゃんは「偶然」で片付けようとしていた。
車や電車のオモチャを並べたり、車や電車のオモチャの車輪の動きばかり見ている様子や、水遊びなどキラキラしている物に興味を示すのを見て「自閉症の子と好みの傾向が似てる」と思いつつも、母ちゃんは「偶然」と思い込むことにした。
だって、オイラには代表的な(?)自閉症の子ができないことができたから。
▼実際、オイラはこれだけのことができた。
母ちゃんと目を合わせて笑う。
物事がうまくいったとき、母ちゃんを見てドヤ顔をする。
母ちゃんに甘えられる。抱っこも問題なし。
名前を呼ばれたら振り向く。
外に遊びに行った時、母ちゃんが近くにいるか確認する。
病的なこだわりがない。
「これだけできることがあるのに、自閉症ってことはないでしょ」って、母ちゃんは何度も自分に言い聞かせてた。
でもさ、発達障害にもいろいろあるってこと、母ちゃんはわかってるつもりで甘かったんだ。
オイラの言葉の数の上限は、やっぱり3つ程度のまま10月を迎えた。
それまでのオイラは母ちゃんから「〇〇してはいけません」って注意をされると、我慢した。口をグッとへの字にして、泣かないように耐えた。
そしたら母ちゃんが「よく我慢できたね!頑張ったね!」って抱きしめてくれたんだ。
母ちゃんは「なんて前頭葉がしっかり育ってるんだ!ってか、1歳で注意されて我慢できるってかしこすぎるやろ!」って親バカ全開だった。
ところが、このころからオイラは注意された不快感を痛みでやわらげることを覚えた。
おでこを床に、壁に、ガンガンと打ち付ける。
痛くなくちゃダメだ。
母ちゃんが、オイラのおでこが痛くないようにクッションや自分の手を差し出してくると、固い床を探してまた打ち付けた。
母ちゃんは知っていた。これが発達障害の子によく見られるという「自傷行為」であると。
さらに、母ちゃんにとって決定打となることがあった。
オイラが大好きな「でんちゃ(電車)」という言葉を言えるようになったんだ。
オイラは嬉しくて嬉しくて、その言葉をたくさん言いたくなった。
いつでも、どこでも。
「あ、でんちゃ」「あ、でんちゃ」「あ、でんちゃ」「あ、でんちゃ」「あ、でんちゃ」「あ、でんちゃ」「あ、でんちゃ」「あ、でんちゃ」「あ、でんちゃ」「あ、でんちゃ」「あ、でんちゃ」「あ、でんちゃ」「あ、でんちゃ」「あ、でんちゃ」「あ、でんちゃ」・・・
この「あ、でんちゃ」という言い方が、「CM等に出てくる言葉をそのまま繰り返し続ける」という自閉症によく見られる特徴と重なったとき、母ちゃんは「ユッキーは自閉症スペクトラムだ」と確信したらしい。
【自閉症スペクトラムは「スペクトラム」といわれるように、特長的な症状が出る子もいれば出ない子もいる】
母ちゃんは、その意味をいやというほど噛み締めた。
「できることばかりに注目しすぎて、できないことについて考えが足りなかった」と。
オイラが自閉症スペクトラムなら、1歳半健診の際に予約した来年5月の発達相談&検査なんて待っていられない。
療育は、早ければ早い方が良いといわれている。
母ちゃんは療育園や心療内科をネットでたくさん調べた。
そして、見つけた。
療育園と提携していて、1週間先に予約できる心療内科を。
母ちゃんは迷わずその心療内科に予約を入れた。
ナガユキの長男だい♪